今回は以前にお話しした「終活として考えておくこと」の続きのお話です。
前回は①「事務委任契約、成年後見、見守り」といった、生きている間の為の準備のことについてお話しておりますので、今回は、②「葬儀・お墓・宗派」といった亡くなられた時に行われる「儀式」の準備のお話です。
最近は「私が死んでも葬儀はいらない」「お骨は海に散骨して欲しい」というお話をよく聞きます。
僕はその意向はそれでよいと思っておりますが、葬儀の意義を考えて「家族の意向」も聞いてもらえるといいな~と思います。
といいますのは、葬儀って親族や親しい友人などが「その人が亡くなった」ということを受け入れるための儀式でもある気がするからです。
大切な家族(特に親)を失うと、多かれ少なかれ絶対に喪失感があります。
小規模な葬儀でもお坊さんに読経してもらって「本当に死んだんだな~~、成仏してね」ぐらいの気持ちをもてるのは、大切な人を亡くした時に起こる喪失感を減少させてくれる気がしております。
余談はこのくらいにして、通常の一般的な流れと同様に葬儀をするとなりますと、やはり「葬儀などの事前準備」をしてもらってると家族はとても助かります。
葬儀も事前に行う葬儀場が決まっていれば、会員になっておくことで葬儀費用も割引がありお得におこなえたりします。
それから葬儀に呼ぶお坊さんの宗派もとても重要です。「うちは代々この宗派で、このお寺のお坊さん」というものが決まっていればスムーズでしょうが、「宗教には興味がない、うちは無宗教」といってるような家庭だと、葬儀屋さんから「どの宗派で行いますか?」と聞かれた時に家族は「???(T_T)」となります。
実際に宗派やお寺さんによっては「戒名料」や「お布施」として支払う額にかなりの差が生じてきますので、お付き合いするお寺を決めるのはとても重要です。
そして、「お墓又は納骨堂、仏壇」も分家なんかで先祖代々のお墓に入る予定がない場合には、やはり決めておくべきでしょう。事前にお墓や仏壇等を購入するのは相続税対策の一環にもなりますし、悲しみの最中にあって、色々な整理にも忙しいご家族への負担を減らすためにもある程度は決めておいてあげてください。
こういったことって本当に大変ですし、家族が転勤で離れているので執り行う者がいないという場合もあります。
実は僕ら行政書士って「死後事務委任契約」として、ご本人様の意向を形にし、ご家族の負担を軽減させるために、お亡くなりになられた後の事務的な部分のお手伝いさせてもらうことで「終活」にも全般的に関わらせてもらっているんです。
もちろん、行政書士って取扱い業務が幅広いのですべての事務所でここまで関与しているわけではありませんが、少なくとも僕の事務所「行政書士かしい法務事務所」ではこういった部分もお手伝いさせてもらってます。
もちろん無報酬というわけではありませんが、興味があれば僕らに一度相談してもらうと助かります。
さて、次回は③として「終活」の本命であります「相続に関すること」をお話します。
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